ピアノ調律師／岡本芳雄の自己紹介

　今、私は53歳。妻と、子供が３人います｡
子供の頃は、山や川や広場でよく遊びました。 山では基地を作ったり、川では釣りをしたり、広場ではソフトボールが流行っていました。
工作も好きで、竹とんぼや凧は得意中の得意。ラジコン飛行機も作りましたが、これは初飛行で墜落。続きませんでした。
ハーモニカやリコーダーが人より上手で、小学校５年生の時から、器楽部に入ってトロンボーンを始めました。 これは今でも続いていて、 Ｒ＆Ｂのバンドとリコーダーアンサンブルを楽しんでいます。
ピアノは中学３年生の頃、ショパンの葬送行進曲が気に入って、独習を始めました。この曲一筋、 高校３年の頃にやっと弾けるようになったものです。
高校１年生の頃、叔父にピアノをもらいました。
このピアノは、もう、すごく狂っていて、修理も必要なたいへん古いものでした。
ピアノの機械部分に引かれた私は、自分で分解を始め、バラバラに・・・ 余計に壊してしまい、神戸の早川楽器店に修理を依頼。その修理を手伝わせてもらったのがきっかけで、この道に入りました。
西脇高校卒業後国立音楽大学別科調律専修に入学。週6日朝9時から夕方5時まで（5時以降調律自習）、調律・修理実習を中心に製図・ピアノ構成論・物理・ピアノレッスンなどの充実した授業がありました。バスケットボールクラブも常に補欠ながら楽しい思い出です。
卒業後、栃木県宇都宮市にあった東京ピアノ製作所(EASTEIN)に研修生として入社し、木の香りのするピアノ製作の現場を勉強させてもらいました。休日には、白樺やニッコウキスゲの咲く美しい山々をバイクで走って気分転換。
その次には、東京都港区にある名門斎藤ピアノ調律所で、ピアノ修理を勉強させてもらいました。細部に至るまでこだわる心意気と修理行程を学びました。
この頃は、ほんとによくピアノの事ばかり考えていたものだと、今でも懐かしくなります。
故郷西脇に帰ってきてもうはや２５年になりました。
帰郷当初は、あのピアノ（昔ピアノの練習・分解のモルモットになった）をオーバーホールしたり、依頼の少ないピアノ調律に時々出かけたり。
夏にはドイツ・ウィーン・イタリアのピアノ工場や修理工場へ出かけたり。
そのうちに、コンサートやレコーディングのピアノ調律の仕事も声をかけてもらえるようになったり、 学校や家庭のピアノの調律も増えてきて、今にいたっています。
この間、いろいろとお世話になった先生・先輩・友達・知り合い・お客様には、日々忘れがちな感謝の気持ちを、ここに深く著わしたいと思います。